movie / comic / philosophy / アウトプット用ノート

人間のストレス発散方法はいくつかあるが、泣くこともその一つ。
涙が流れた瞬間、副交感神経が交感神経よりも優位になりリラックスモードとなるとともに、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌を促すACTH(副腎皮質刺激ホルモン)を外に出してくれる。
疲れてストレスが溜まっている時こそ、思い切り泣くのは何よりのストレス解消法である。

と、全ページが人生に役立つ知識で溢れている私の愛読書『アウトプット大全』(樺沢紫苑著)に記載されているので、個人的に涙を流して泣ける映画ベスト3。

1位 パディントン2
2位 レゴムービー
3位 フランケンシュタインの花嫁

3位にランクインさせたジェームズ・ホエール監督の「フランケンシュタインの花嫁」(1935)。フランケンシュタインシリーズは原作含め大好き。実に人間らしい葛藤と不条理で溢れている。本作は原作とストーリーは違う、かなり違う。

以下、ネタバレあり。

本作ではラストで怪物が己の運命を嘆き、自らの意思で命を断つ。人間の心を持ちながらも誰一人として怪物を人間と認めず愛さなかった世界で、怪物は自ら命を断つという選択をすることで、己が人間であるということを証明するというなんとも皮肉な展開。人間以外の生き物が本能的に行わないこと、それは自殺と内省だという。死をもって確立するアイデンティティ。悲惨な怪物の存在に涙した記憶があり、この不条理さは原作にも通ずるものを感じた。

哲学者アリストテレスは著書『詩学』の中で、悲劇を見ると心の澱のようなものを排出され、心の浄化(カタルシス)に繋がると述べていたという。
恥ずかしがらず泣くこと大事…!