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魔夜峰央原画展

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これぞ原画展をやる意味よと迫力の生原稿の数々に感動した本展。
魔夜峰央作品は学生時代に『パタリロ』と美少年系の作品を数冊通った。パタリロシリーズはマライヒの可愛さに魅かれて60巻くらいまでは読んだ記憶があるが、まさか100巻まで達していたとは。(本展はパタリロ100巻発刊記念展)

原画展の会場は西武池袋のギャラリー。
原画300点に加えてラフ画、当時連載していたコミック誌、大判タペストリーなどが飾ってあり、魔夜峰央のコメントも至るところに展示。このコメントの数が豊富で嬉しい。原稿の制作秘話や背景への理解を深めるとともに、久しぶりに作品に触れる者としても解説により内容をより鮮明に思い出せてありがたい。

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展示原画は怪奇系、美少年美青年系と大きく二つのコーナーがあり、その合間に『ラシャーヌ!』『パタリロ!』『翔んで埼玉』等々の原画が並ぶ。
もちろんパタリロコーナーが一番のお目当てだったが、実際には『ラシャーヌ!』に最も圧倒された。
著者コメントに「当時の流行りには乗りたくなくて線のタッチは模索してこだわっていた」というだけあって、筆の強弱と全体のバランスが絶妙で非常に引き込まれる。改めて魔夜峰央の技術と魅力を思い知った。
また、空間恐怖症っぽいところがあり背景を埋めずにはいられないとのコメントで目にしたが確かに。だいたいの背景に薔薇やらなんやらが舞っているがそういうことだったのかと納得。それにしてもその空間を見事に埋めるそのセンスは流石としか言いようがない。

オリジナルグッズも豊富に展開していた。図録には展示してあった著者コメントも収録されていたのでしっかり買って帰った。大満足な展示会。

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パタリロ!」100巻達成記念 魔夜峰央原画展
2020年11月3日(火・祝)~11日(水)
https://www.hakusensha.co.jp/patalliro100/genga.html